「食事バランスガイド」は、ある数値目標がベースになって作られています。それが「日本人の食事摂取基準」というもので、日本人に関する様々な統計や新しい科学的根拠を加え、一般値化したデータです。
この目標値をできるだけ叶えた食生活を続ければ、日本人の多くが健康を保てると考えられていて、「食事バランスガイド」で示される各メニューごとにも、実は摂取を目標とする栄養成分が設定されています。
主食で摂る栄養素 → 糖と食物繊維(炭水化物)
主菜で主に摂る栄養素 → タンパク質、ビタミン、ミネラル
副菜で主に摂る栄養素 → ビタミン、ミネラル、食物繊維
牛乳・乳製品で主に摂る栄養素 → カルシウム
果物で主に摂る栄養素 → ビタミンC、カリウム
「食事バランスガイド」に則った食事を心がければ、自然にこれらの栄養素がまんべんなく摂れるようになると考えられているのです。
とはいえ、食材を用意する際には、もう少し量の目安として具体的な数値も知っておきたいところです。「食事バランスガイド」でメニュー1つあたりに設定されている栄養価の目安量を加えて計算すれば、1日あたりの食材量の目安を出すことができます。
現代の平均的な女性(成人、BMI値が標準、活動量が低い)のエネルギー量(1700kcal前後)に相当する献立から逆算すると、下記のようになります。
<1700kcalの場合の試算>
[主食]1つ(sv)あたり、炭水化物 約40g × 4~5
1日分の主食で、炭水化物約160~200gを摂れるようにする
[副菜]1つ(sv)あたり、野菜類 約70g × 5~6
1日分の副菜で、野菜類約350~420gを摂れるようにする
[主菜]1つ(sv)あたり、蛋白質 約6g × 3~4
1日分の主菜で、蛋白質約18~24gを摂れるようにする
[牛乳・乳製品]1つ(sv)あたり、カルシウム 約100mg × 2
1日分の牛乳・乳製品 でカルシウム約200mgを摂れるようにする
[果物]2sv:重量約100g×2
1日に必要なビタミンCは、果物約200gでほぼ摂れる
上記の計算から、1700kcalでは各メニューでの栄養価はこのようになり、食材については次の図を目安に用意すると良いです。
