ヒスタミンを放出する細胞としては主に肥満細胞と好塩基球があり、とくに皮膚の肥満細胞(マスト細胞)はアトピー性皮膚炎において重要な働きをしています。
では、この肥満細胞、いったいどうやって誕生するのでしょう。
皮膚組織のなかで肥満細胞は皮膚組織の主な細胞である角化細胞の間に存在しています。
角化細胞は基底膜から誕生する細胞ですが、肥満細胞は基底膜から誕生するわけではありません。
ではどこからやってくるのでしょう。
ここで、ウィキペディアに記されている文章を引用、参照してみます。
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肥満細胞(ひまんさいぼう)とは、哺乳類の粘膜下組織や結合組織などに存在する造血幹細胞由来の細胞。ランゲルハンス細胞とともに炎症や免疫反応などの生体防御機構に重要な役割を持つ。肥満細胞という名前ではあるが肥満とは関係が無く、膨れた様が肥満を想起させることからついた名前である。また、顆粒細胞(mast cell / マスト細胞)とも呼ばれる。
そう、もともと造血幹細胞から生まれてきます。造血幹細胞は骨髄にあります。ここから血液中に出て、やがて皮膚組織のなかに浸潤してきて、そこに定着します。
岡山大学ホームページに記載されていた文章から一部を引用します。
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マスト細胞の分化. マスト細胞は骨髄の造血幹細胞に由来しますが、循環血中にはマスト細胞の特徴を有する細胞は検出されません。そのことから、マスト細胞は前駆細胞として骨髄を遊離し、組織に浸潤後成熟マスト細胞へと分化すると考えられています。