第4章 1:人間だって本質的には他の生物と何ら変わりはない

第4章:「食べる」の進化
1:人間だって本質的には他の生物と何ら変わりはない(1500)
大きな脳を持ち、それによって知恵や言語を獲得・共有し、社会や文明を構築した人類は、ぐんぐん数を増やし、繁栄していきました。
国連の2011年版「世界人口白書」によると、地球上に生息する人類の数、すなわち世界人口は、2011年に70億人に到達したと推計されています。
その数は、今や陸上に生息するどの哺乳動物よりも多く、この地球世界を制覇し、支配しているかのように見えます。
しかし、そんな王者のような顔をしたわれわれ人類も、生物の一種であることに変わりはありません。生物であるということは、けして、他の生物から隔絶した位置にいるのではなく、おなじグループに属する存在のひとつにすぎない、ということです。
前述した「生物の定義」を思い出してみましょう。
材料とエネルギーを得て、命のかぎり活動し、機会があれば子孫を残し、増えること。
この条件を叶える構造こそが、「細胞」であり、細胞こそが生命である大前提でした。
私たち人間の構造や生態を観察すると、つまりは、この生物の定義にあてはまる存在であることがわかりますね。
さらに研究が進むに従い、定義上、あてはまるだけでなく、他の生物と何ら変わらない多くの共通点があることがわかってきました。
つまり、どんなに数を増やし、地上を支配しようとも、結局は人間も、他の生物と本質的には、何ら変わりはないのです。
人間である以上、生物というこの範疇から、けして逸脱することはないのです。
参考:wikipedia「世界人口」

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