第4章:「食べる」の進化
3:全ての生物に不可欠な元素「炭素」(1404)
細胞の基本構造、成分、エネルギー担体は、全生物で共通しています。
タンパク質、ATP、核酸、リン脂質。これらの物質は、どの生物も細胞でいる以上はかならず必要となるわけです。
しかも、生物が作れるタンパク質は、20種のアミノ酸のうち、何をどれだけ繋ぐのかで構築されます。
ここまで、共通の条件をもちながら、しかし生物は実に、その姿も生態も様々です。
これは、この仕様で生成されるタンパク質がどんなふうであるかで、これだけの差を産む根源となっているのです。
細胞成分の主体となる、4つの成分(タンパク質、ATP、核酸、リン脂質)の分子をさらに、使われている元素のレベルまで遡ってみると、さらに共通項は増えます。
タンパク質も、核酸も、ATPも、さらにリン脂質も、すべて、炭素骨格をもった分子です。
つまり、炭素なくしては、地球上の生物はなりたたないのです。
骨格をなす炭素と、さらにそこにさまざまな元素を利用し、それぞれのタンパク質をつくって、それぞれの細胞らしさ、それぞれの生物らしさを作り上げているのです。
第4章 3:全ての生物に不可欠な元素「炭素」
