カンジダ症の歴史

古いものとしては、「口角炎」と思われる記述がヒポクラテスの時代に確認できます。
1849年にウィルキンソン(Wilkinson)によって、初めて膣カンジダ症(Vulvovaginal candidiasis)が説かれます。その後、1875年にハウスマン(Haussmann)が、膣カンジダ症も口腔カンジダ症も、同じ生物が原因であることを証明しました。
やがて、第二次世界大戦勃発に続いて、抗生物質が登場し、カンジダ症罹患率は増加していきます。
この罹患率は、「ナイスタチン」が開発されて以降、1950年代になって減少していきます。
カンジダ属(genus Candida)と、カンジダ・アルビカンス種(species C. albicans)は、1923年、ユトレヒト大学の植物学者クリスティーン・マリー・バークハウトによって発表されました。※この後、菌類の区分についてはいくつか変更が行われています。
「カンジダ」という名前についても、バークハウトによって提案されました。ラテン語のトーガ カンジダ(toga candida)という言葉に由来していて、古代ローマ共和国の議員候補らによってすり切れられた白いトーガとよばれるローブになぞらえている、とされています。
「アルビカンス」という語も、ラテン語の「白くなる」を意味するアルビカレ(albicare)から来ています。カンジダを培養したときの白くなる様相を表しています。
現在までに、カンジダ属は、およそ150の異なる種を含むとされていて、そのうち、少数がヒトに感染症を起こすを考えられています。 カンジダ・アルビカンスは、最も重要な病原性種です。
ヒトへの病原性をもつものとしては他に、カンジダ・トロピカリス(C. tropicalis)、カンジダ・グラブラタ(C. glabrata)、カンジダ・クルセイ(C. krusei)、カンジダ・パラシロシス(C. parapsilosis)、カンジダ・ダブリニエンシス(C. dubliniensis)、カンジダ・ルシタニエ(C. lusitaniae)があります。
参考:https://en.wikipedia.org/wiki/Candidiasis

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