皮膚カンジダ症とアトピー性皮膚炎は、症状が似ていることがありますが、違う病気です。
しかし、皮膚疾患が長く繰り返されて、皮膚のバリア機能が破綻しているアトピー患部では、カンジダ菌の繁殖が確認されることもあり、皮膚炎の悪化の要因のひとつになっていることもあります。
患部の殺菌を徹底したところ、カンジダなどの悪玉菌がなくなり、それによって炎症が改善された、という報告は多くあり、皮膚上のカンジダ菌が根本原因ではないにしろ、皮膚炎の改善を考えるうえでは無視できない存在であることは確かです。
近年では、カンジダ菌よりも注目されるものとして皮膚に付着するマラセチア菌の関与が注目されています。
マラセチア菌も、カンジダと同じようにありふれた真菌ですが、この菌が、アトピー性皮膚炎の患者の皮膚上では、ちょっとした汗でも繁殖し、炎症を起こす、と考えられています。
アトピー性皮膚炎の患部手当てにおいて、真菌対策は重要であると考えられています。
アトピー悪化要因のひとつとして注目される真菌
