6つのサプリメントで私のアトピーが治った話:5

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[5]かゆみを感じる神経系の活性化を抑える対策のための栄養素

脳がかゆみに対して敏感になっている

 近年、脳や神経のしくみについて研究がすすみ、皮膚炎についても、患部の皮膚症状だけでなく、「かゆみ」という感覚をとらえたり、発したりする神経や脳の関わりについても注目されるようになっています。アトピー性皮膚炎の悪化にも、皮膚や免疫の細胞の作用以外に、かゆみをとらえる神経の受容体や、脳のかゆみを判別する部位の過剰な興奮が、ちょっとした刺激に対して大きな「かゆみ」を発生させているという発表がされています。

アトピーのかゆみについては近年注目すべき研究が皮膚と脳のいずれの部位についても行われています。まず皮膚におけるかゆみの研究においては皮膚のケラチノサイトが「エンケファリン」という神経伝達物質を発していることがわかり、またアトピーの皮膚組織ではエンケファリンを受け取る受容体が異常に活発化していて、かゆみを感じやすい状態になっていることが分かっています。エンケファリンは本来脳内物質とされてきたもので、なぜこれが皮膚細胞も生成するのか分かっておらず、今後も研究が続けられていくでしょう。活発化している受容体の調整ですが、糖尿病でしようされる薬でこれを調整できる作用をもつものが確認されています。アトピーのかゆみにもこれが有効であることがわかっていて、強いかゆみにも用いられる可能性がでてきました。

さて、受容体がかゆみの刺激をうけると感覚神経のC繊維がこれを脳に伝え、かゆみが判定されます。ただ、かゆみを判定する脳の部位が異常に活性化していると小さなかゆみも大きく感じるようになるため、アトピーのかゆみには脳の働きも影響している可能性があります。このようなかゆみのメカニズムにおける研究で、近年、GABAという脳内物質で賦活される脳内神経の働きでかゆみが軽減するというものがあります。GABAは近年ストレスを緩和する栄養素として注目されていますが、かゆみの感受性も抑える可能性があるのです。

神経の異常な興奮を抑える働きをもつ[GABA]

 食事でとったGABAは脳に届かないため、GABAを摂って神経に直接作用させることはできません。しかしながら、GABAを摂ることでGABA神経が活性化する結果も得られていて、腸内で吸収されてから、あるいは腸内に食事内のGABA成分を捉え、その働きを神経を介して脳に伝えるしくみがあるのではと考えられています。GABA神経の働きを促進するためにGABAを食事でとることはけして無駄ではない可能性があるのです。
さらにGABAは交感神経の興奮を抑える働きもあり、頭部に近い場所に出ている皮膚炎にGABAは有効であるとする専門家もいます。

脊髄後⾓GABA神経の賦活で痒みが抑制される→参考資料

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