ここまででアトピー性皮膚炎に対し、内側からアプローチするために必要とされる栄養素を全部で16種ご紹介してきました。
下記に列挙します。
アメリカのアトピー性皮膚炎治療では、外用剤の使用のほかに栄養素の補給をプラスすることでかゆみや炎症を抑える手法がよく用いられます。
これらの栄養素すべてを1日に必要量補給し続ければ、アトピー性皮膚炎の炎症をかなり抑えられるでしょう。
[1]アトピー患部で働く炎症物質に着目する(←このページへ)
・ビタミンC
・ブロメライン
[2]-1炎症物質を放出する「脱顆粒」を抑える(←このページへ)
・マグネシウム
・亜鉛
・フラボノイド
・大豆サポニン
・メチル化カテキン
・ビオチン
[2]-2「脱顆粒」の際に生成される脂質メディエーターを減らす(←このページへ)
・EPA
・一部のカロテノイド
[3]-1皮膚のバリア機能を強化する(←このページへ)
・ビタミンA
[3]-2消化器官のバリア機能を強化する(←このページへ)
・グルタミン
・ココナッツオイル、MCT
[4]免疫応答の司令塔「T細胞」のバランスをとる(←このページへ)
・食物繊維
・ビタミンD
[5]かゆみを感じる神経系の活性化を抑える(←このページへ)
・GABA
とはいえ、16種ものサプリメントを購入するのは、なかなかの出費です。
私は栄養士ですし、このなかには、なにもサプリメントという形でなく、普段の食事でとるように心がければ、サプリメントを購入しなくても足りるものもあります。
一方、食材から摂れる量ではアトピーへの効果は到底見られないものもあります。そうしたものについては、どうしてもサプリメントでの摂取が必要です。
そうして取捨選択した結果、普段の食事でできるだけ心がけて取る食材と、サプリメント7種を続けることで、アトピー性皮膚炎の炎症を抑え、また出てきてもすばやく
対処することができるようになりました。
では、食材でとる栄養素とサプリメントでとる栄養素、またこれらを選ぶ際のポイントについてもご紹介していきましょう。
まずは、16種の栄養素を、食材で摂るべきと判断したもの、サプリメントで摂るべきものとをどう分けたかを下にご紹介します。
食材で摂る栄養素
・マグネシウム→豆腐やナッツ類などマグネシウムを豊富に含む食材で
・フラボノイド→野菜や果物を多く取るように心がけます
・大豆サポニン→豆腐や豆乳などの大豆製品
・メチル化カテキン→発酵茶
・EPA→魚のさしみ
・一部のカロテノイド→ベータカロテンを摂取します。人参など色の濃い野菜を炒めて
・ビタミンA→ベータカロテンで摂ります。サプリメントの摂取を考慮してもOK
・ココナッツオイル、MCT→カンジダが気になるとき。空腹時に
・食物繊維→野菜や果物、海藻類などを心がけて取ります
サプリメントで摂る栄養素
(1)グルタミン→ 栄養をきちんと吸収できる腸内環境をつくることが最優先。グルタミンで小腸細胞を元気にします。パウダー状のものがおすすめ。空腹時にスプーン1杯。ひどい炎症が治まったら、サプリはやめてスープで摂ればよい。
(2)ビタミンD→D3という活性型のものを。2000mgを一日1~2回くらい。脂溶性ビタミンで蓄積性があるので、3か月以上継続したら、できれば専門家の指示を仰ぐのがおすすめ。
(3)フラボノイド(ケルセチン)→フラボノイドは植物食材で摂れるが、とくに取りたいのがケルセチン。ブロメラインと一緒になっているものがおすすめ。
・ブロメライン → これも組み合わせてとるのがいい。ケルセチンと組み合わせているものがおすすめ。
(4)GABA → 顔や首など、炎症が体の上のほうにある人にはおすすめ。
(5)ビオチン → 5000mgや10000mgなど高含有量のものを。
(6)ビタミンC → 1日1000mg以上とりたいところ。ビタミンC単体のサプリメントを買うなら「アスコルビン酸ナトリウム」ではなく「アスコルビン酸カルシウム」を。
ビタミンCは他の栄養素と組み合わせて配合されていることも多いので、単体で買うより、そちらがおすすめ。私としては下の亜鉛やビオチンと組み合わせられているものがおすすめ。
・亜鉛 → 「亜鉛酵母」より「グルコン酸亜鉛」など、キレート加工されたものがGood.
上記の条件で検索したサプリメントを以下にご紹介します。
(1)グルタミン ↓
(2)ビタミンD ↓
(3)ケルセチン+ブロメライン ↓
(4)GABA ↓
(5)ビオチン ↓
(6)ビタミンC+亜鉛 ↓
