[様々なホルモンを生成する器官・副腎]
腎臓の上に位置する副腎は、様々なホルモンを作る器官です。分泌する量も多く体の免疫や成長において非常に重要な働きを持ちます。
副腎には外側の副腎皮質と内側の副腎髄質があります。特に副腎皮質で作られる副腎皮質ホルモンは、炎症の制御など免疫反応に関わるほか、糖質やタンパク質の代謝などにも深く関わっています。
[炎症の修復にために副腎は働き続けている]
複数ある副腎皮質ホルモンのうち、抗炎症剤として働きアレルギー反応に深く関わるのが糖質コルチコイドと呼ばれるもので、中でも代表的なのが「コルチゾール」です。
副腎で生成されるコルチゾールには、心拍を増加させ血圧を上げる作用があります。朝、目が覚める少し前くらいから特によく分泌されますが、これは起床に向けて体が準備を始めていることを意味します。
また、先ほど述べたように抗炎症作用もあるため、たっぷり睡眠をとり成長ホルモンやコルチゾールの作用を受けると、症状の回復が大きく進みます。
ストレスホルモンとしても有名なコルチゾールですが、分泌が足りないと抗炎症作用も不足することになり、回復が遅れることになります。炎症や傷がなかなか治りにくかったり疲労がいつまでも抜けない時は、コルチゾール分泌が低下している可能性があります。
常に炎症を抱えるアトピーの方人の体内では、炎症を鎮めるために副腎がコルチゾールを作り続けています。しかし、ホルモン合成のための材料が不足したり副腎の働きが弱まると、生成量は減ってしまい炎症を抑える力も小さくなります。