●知っておきたい栄養素⑭ マグネシウム

副腎では多くのホルモンが合成されますが、その過程にはミネラルが深く関わっています。副腎が担う化学反応には酵素の働きが重要ですが、この酵素はミネラルによって活性化されます。中でもマグネシウムは多くの酵素の働きに関わっていて、不足するとホルモン合成、細胞や組織の維持にも問題が発生しやすくなります。 

マグネシウム不足は消化力を下げる要因にもなります。消化に係る酵素の働きにもマグネシウムは不可欠で、不足すれば消化吸収の効率が下がってしまいます。 

また、全身の細胞のエネルギー代謝にも関わっていて、マグネシウムが足りないと体全体の新陳代謝が低下することになります。マグネシウムの不足はヒスタミンの過剰な発生や神経が過敏になることにも繋がるため、アレルギーにおいてもその重要性は大変注目されています。 

一般にミネラル類は蓄積性があり摂取上限値があります。マグネシウムにも上限値や過剰症がありますが、健康な体ではすぐに代謝され、また排泄されやすいため、毎日の食事できちんと補給すべき栄養素です。 

[オススメ食材:豆腐] 

マグネシウムは多くの野菜に含まれていますが、特に豆類、根菜類、ナッツ類、海藻類に多く含まれています。先述した「葉緑素(クロロフィル)」も分子構造の中にマグネシウムを含んでいますから、緑の濃い野菜類もマグネシウムの補給源となります。 
特にオススメしたい食品は豆腐です。豆や大豆にはマグネシウムが豊富ですが、豆乳に凝固剤としてマグネシウムが豊富な「にがり」を添加して作られた豆腐は、さらにマグネシウムが強化された食材だといえます。タンパク源としてでだけでなく、マグネシウムの供給源としても優秀な食品です。 
(写真:豆腐) 
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