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 何かしらのアレルギー症状を持つ人が3人に1人と言われる現代、花粉症や喘息、食物アレルギーなどとともに、アトピー性皮膚炎も代表的なアレルギーの1つとして、多くの患者数を数えます。平成23年の厚生労働省発表の資料では、国民の10人に1人と推測しているものもあります。

アトピー性皮膚炎は、ぬり薬の処方による対処療法が基本とされています。その名にある「アトピー」が意味するように原因不明の皮膚炎として扱われ、あえて原因説明を付け加えるなら「遺伝的な体質」と一言で片付けられることが多い疾患でした。

私自身、乳児期から成人期まで全てのステージでアトピーを経験し、多くの医師の先生方に係りましたが、基本的な対処方法は一致していました。同時に食生活についてもアドバイスを頂きましたが、この指導については先生によって異なり実に様々でした。中には相反する内容もあり随分と困惑しましたが、この課題が栄養学を学ぶきっかけとなりました。

近年、アトピー性皮膚炎をめぐる研究結果や発見などの発表が相次ぎ、長く謎とされてきたメカニズムが、少しずつではあるものの確実に解明され始めています。

特に、腸管内細菌叢の状態がアレルギー発症に関与する、と結論付けているものは多く、腸内環境の正常化がアレルギー症状の緩和を目指す上で必須条件であると、多くの人が知るところとなっています。

さらに、これまであまり重要視されてこなかった栄養素や、神経の作用などについても明らかにされつつあります。必ずしもアレルギー反応ではない別の刺激を受けた場合でも、体の免疫機構がアレルギーのような応答をしているケースがあることもわかっていて、アトピー性皮膚炎は単なるアレルギー症状としてだけでなく、免疫システム全体の問題によるものと捉え、バランスのよい応答ができるように補正していくことで、症状を減らしていくことに繋がると考えられるようになってきています。

このような免疫全体のバランスを整えるうえでも、食生活の見直しは大変重要です。栄養摂取という意味でももちろんですが、食事という行為自体、体の神経の働きや血液循環にも直接作用しています。

私自身、まず腸内環境の正常化を目指して腸に良いといわれる食品を片っ端から摂るようにしましたが、それだけでは改善はいまひとつで、まず食生活の改善をおこなった上で、さらに様々な研究論文を参考にした食材や必要に応じてサプリメントを加えるなどするようにしてから、アトピー症状の程度も頻度も明らかに減少しました。

このブログでは、アトピー性皮膚炎に関するニュースをもとに、食生活やサプリメントなどの栄養摂取によるコントロールについてご紹介していきたいと思います。

「アトピー食事箋 はじめに 私とアトピー」より抜粋

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